薬剤師人生は職場次第!大手から中規模調剤薬局の評判や給料を紹介

専門的分野のスキル向上を目指している人、経営の一片を担う管理職を目指している人、土日休み残業なしでワークライフバランスを重視したい人、それぞれの目的・働き方にあった職場を選ぶ事が、充実したライフスタイルを送るためには必要です。

薬剤師として働くことのできる職場は、全国各地に存在します。

その中から、自分の求めている働き方に最適の職場を見つけ出していきましょう。

全国には18万を超える薬局や医療施設

医療を提供している施設は、実に全国で18万件を超えています。

小規模のクリニックなどでは薬剤師需要がないために、18万件の医療提供施設のすべてで薬剤師が働くことができるわけではありませんが、それでも十分な施設数だと言えるでしょう。

これらの施設の中には、専門分野に特化した病院やライフワークバランスを重要視した調剤薬局、忙しくても高収入・好待遇で薬剤師を迎えている企業など、様々な施設が存在します。

この中から、自分の理想とする働き方ができる職場を探し出していきましょう。

薬局と医療施設の総数

  • 調剤薬局数:5万7000店舗
  • ドラッグストア:1万8000店舗
  • 病院数:8480施設
  • クリニック数:10万995施設
  • 製薬会社:336社

都道府県別の人気薬局・病院

北海道・東北 北海道/青森/秋田/山形/福島/宮城/岩手
関東 群馬/埼玉/東京/神奈川/千葉/茨城/栃木/山梨
信越・北陸 新潟/長野/福井/石川/富山
東海 静岡/愛知(名古屋)/岐阜/三重
関西 滋賀/奈良/和歌山/大阪/兵庫(神戸)/京都
四国 香川/徳島/高知/愛媛
中国 岡山/広島/山口/島根/鳥取
九州・沖縄 福岡/大分/宮崎/熊本/佐賀/長崎/鹿児島/沖縄

モンブラン

県名を押すと都道府県ごとの人気薬局・病院を確認できます。自分の住んでる地域や希望する勤務地の都道府県をチェックしてみましょう。

あや

これでピッタリの職場が見つかれば、すぐに行動ですね!

きよみ

ちょっとまって!求人の一面だけで判断しないように気を付けないとダメよ!

モンブラン

その通りです。理想の職場としての条件をクリアしているかも、きちんとチェックするようにしてください。ここからは、職場のチェックポイントを確認していきますよ。

薬剤師が職場を選ぶ基準とは?

薬剤師という職業は、常に学び、自分をアップデートさせていかなければいけない職種です。

自分なりに学習プランを設定して、キャリアアップを目指していくのはもちろん大切ですが、会社がどのような教育制度を用いて学習サポートをし、キャリアアップの道筋を考えているのかも重要なポイントです。

求人情報を判断するため、学習に関する部分もきちんと確認しておきましょう。

キャリアを継続して高められるステップが整っているか

優良企業では、キャリアを継続して高められるステップを明示しているものです。

ただがむしゃらに働いていても、キャリアアップできないのであれば将来に不安が生まれてしまうでしょう。

たとえば調剤薬局であるのなら、一般薬剤師から管理薬剤師となり、エリアマネージャーや調剤部長などに昇進していくキャリアパスがあれば、働いていく目標ができます。

それぞれの経験や知識、役職に応じて必要となる研修などを実施しているのかも、企業選択のためには大切なポイントなのです。

学びたい専門分野の処方箋を扱っているか

就業規則などの会社制度が素晴らしいものだとしても、働いていくなかで自分が学びたい分野と関わっていないのなら考え直した方が良いかもしれません。

日々の業務の中で処方箋や医薬品に触れているというのは、考えている以上に多くの経験値を得られるものです。

学びたい専門分野では、その経験値は特に大きなものとなります。

自分で勉強するからと妥協するのではなく、学びたい専門分野を扱っている会社を選択するようにしましょう。

資格取得支援を行なっているか

資格習得のためには、意外と出費があるものです。

金銭的なコストだけではなく、専門薬剤師資格の場合には、専門医の元での実績・研修が必要だったりと、時間的なコストも必要になります。

外部の研修などに参加した際の費用や受験費用の補助、時間的な融通などを実施している企業では、率先して自分を高めるための行動を取ることができるのです。

資格習得は自身の将来のためにも大きなサポートとなる為、資格習得支援を実施しているかどうかは重要なポイントとなるのです。

会社の体制・福利厚生は働き続けられるものか

年収や給与、休日や手当など、会社によってその制度は千差万別。

就職後に確認して、あると思った制度がなかったり、必要のない制度に力を入れていたり、そんなことになっても後戻りはできないのです。

就職前に必要な制度がきちんと完備されているか、妥協できる部分と譲れない部分はどこか、しっかりと確認しておきましょう。

確認すべき福利厚生

  • 借上社宅制度、住宅手当
  • 交通費補助
  • 時間外手当
  • 管理薬剤師手当
  • 昇級回数
  • 賞与回数と賞与額

確認すべき育児・介護サポート

  • 産前、産後休暇
  • 育児休業
  • 託児所有無(支援)
  • 短時間勤務制度
  • 介護休暇

まずは外せない制度として、各種手当の支給について確認しましょう。

手当を一切なしにして基本給を上乗せしているような企業もありますし、基本給は少なくても、様々な手当を充実させているような企業もあります。

賞与の関係で、基本給に上乗せしている企業の方が従業員としてはうれしいものですが、手当だとしても貰えないよりは良いものです。

特別休暇の有無や育児支援制度・介護支援制度など、長期間働いていくための重要なポイントも確認しておく必要があります。

独身時代には必要性を感じない制度でも、将来的には重要なものですから、どんな体制で運営しているのかきちんと確認しておきましょう。

あや

一個一個確認していたら、すごい時間がかかっちゃいそうですね。

モンブラン

それは仕方ない部分ですよ。ですが、自分に必要な部分をピックアップして探していけば、それほど大変にはなりませんよ。たとえば、短期間勤めてお金が貯まったらすぐに辞めるつもりなんだとしたら、年収が高くて住宅補助がある会社を選べばいいと言う風に、ライフプランに合わせて会社を選んでいけばいいのです。

きよみ

若い時にはそれでいいかもしれないけど、年代が上がってきたらそんなに浮ついた考えもできないわよね。子供の心配や、介護の心配もしないといけないし…。

モンブラン

ですので、自分に合った会社が大切なんですよ。長く落ち着いて働ける会社を求めるのなら、育児支援・介護支援は必須になりますし、キャリアアップしていきたいのなら教育制度が充実している会社でなければいけません。まずは、自分が考える大切なことは何かを、ピックアップしておくべきですね。

あや

悩んで就職先が決めれない時には、とりあえず大手企業なら安心と思ってもいいですかね?

モンブラン

そういうわけではないんですが、さっき紹介した地域の人気求人に大手チェーンは載っていないので、ついでに大手チェーンの売上高ランキングも紹介しましょう。

大手調剤・ドラッグストアの売上高ランキング

就職先を選ぶ時には、売上高を基準に考えるということはあまりないことではありますが、企業のレベルを測る上では売上高は非常に重要です。

売上高が高い企業では、その売上高を支える営業環境を整備しています。

企業としての教育制度や福利厚生など、充実した制度が用意されているのです。

売上高ランキングをトップ10まで確認していきます。

大手調剤薬局トップ10

会社名 売上高(医薬事業) 薬局ブランド
(株)アインホールディングス 2218.10億 アイン薬局
日本調剤(株) 1893.27億 日本調剤
クラフト(株) 1635.00億 さくら薬局
クオール(株) 1205.96億 クオール薬局
(株)スズケン 977.86億 ファーコス薬局、エスマイル薬局
総合メディカル(株) 963.26億 そうごう薬局
東邦ホールディングス(株) 958.07億 ファーマみらい薬局
(株)メディカルシステムネットワーク 816.50億 なの花薬局
阪神調剤ホールディング(株) 650.13億 阪神調剤薬局
(株)アイセイ薬局 592.00億 アイセイ薬局

大手ドラッグストアトップ10

会社名 売上高 店舗ブランド
(株)マツモトキヨシホールディングス 5360.52億 マツモトキヨシ、くすりのラブ、シメノドラッグ、ダルマ、ぱぱす、ミドリ薬品
(株)ウエルシアホールディングス 5284.02億 ウェルシア、HAC
(株)ツルハホールディングス 5275.08億 ツルハドラッグ、くすりの福太郎、Wants、Wellness、レディ薬局
(株)サンドラッグ 5037.73億 サンドラッグ、ダイレックス
(株)コスモス薬品 4472.73億 コスモス
(株)スギホールディングス 4148.85億 スギ薬局、ジャパン
(株)ココカラファインホールディングス 3732.75億 ココカラファイン、セイジョー、ジップドラッグ、スズラン薬局、セガミ、コダマ、クスリ岩崎、ライフォート
(株)カワチ薬品 2606.24億 カワチ、クラモチ
(株)クリエイトSDホールディングス 2318.92億 クリエイト
(株)クスリのアオキ 1634.62億 クスリのアオキ

調剤薬局でもドラッグストアでも、売上高ランキングには名だたる企業が名を連ねています。

これらの企業は、就業規則や教育制度が充実していることはもちろん、福利厚生もしっかりと用意され、キャリアパスもわかりやすく明示されます。

働く上での安定感は一般企業がおよぶものではありません。

ただし、大手企業の場合には、総じて給料が薬剤師の平均年収よりも低くなる傾向にあるため、昇給によって満足のできる給与となるまでの就職後数年間は我慢することも必要になります。

モンブラン

大手企業なら安心というのは、確かに一理あるんです。最近は調剤薬局だとしても閉店することがある時代です。長く働くのなら、安定感は抜群ですからね。

きよみ

う~ん、私は大手企業のがんじがらめな雰囲気が嫌いなのよね。確かに今の会社が絶対安心かといえば、断言はできないけど、自分としては今の職場が働きやすいし、やりがいもあるのよね。

あや

私は新人のころ、アイン調剤が発行している「調剤薬局運営パーフェクトマニュアル」を読んで勉強してたので、教育制度なんかには憧れますね。

モンブラン

大手企業なりの良さを自分が見いだせたのなら、選択肢に入れることは問題ありません。結局私が言いたいのは、ライフスタイルに合わせた会社選びをしていただきたいという、一点のみですからね。

まとめ:人気の求人でも自分にピッタリかどうかは別問題!しっかりとリサーチして、理想のライフスタイルを実現しよう!

売上高が高く店舗数の多い大手グループ会社の方が、中小規模である会社よりも「やりがいがある」「働きやすい」のかといえば、決してそうとは限りません。

やりがいや働きやすさは、自分のライフスタイルに合っていることが大前提。薬剤師1人1人「やりがい」「働きやすさ」の基準は様々なのです。

ご自身の求めるライフスタイルを送るため、優先順位を明確にした上で、理想の求人先を探して下さい。