調剤薬局グループの最大手の一つであるアイン薬局は、充実した研修制度と運営システムを持ち、福利厚生も大手ならではの充実したものが提供されています。
大手企業の安心感を求めて、アイン薬局への転職を考える薬剤師は常に一定数存在しているほど人気の企業ですが、その実態はどうなのでしょうか。
今回は、アイン薬局の現場で働く薬剤師の評判や年収、離職率なども含めて紹介していきます。
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アインファーマシーズが力を入れる3つの特徴・取り組み
アイン薬局は調剤薬局グループとして大変人気があり、新卒にも中途入社にも人気がある企業です。
その人気の理由は、アイン薬局の特徴といえる3つの取り組みに基づいています。
アイン薬局を理解するため、その3つの取り組みを紹介いたします。
薬剤師が支持する3つの理由と評判
- 中途入社の薬剤師でも充実した研修制度
- 独自の調剤過誤防止システムで薬局実務を効率化
- 年間休日121日、年に1度9連休が取得できる
中途入社の薬剤師でも充実した研修制度
アイン薬局では充実した研修制度が実施されています。
これは薬剤師の役職や状況に応じて適切な研修が実施されるものであり、中途入社だとしても経験に応じた研修を受けることができます。
まずは新入社員の全員が受講する「社会人研修」において、ビジネスマナーとともに企業に所属して働くとはどういうことか、患者はどんな医療を求めているのかを学習します。
社会人研修後には「薬剤師研修」が開始され、アイン薬局のルールを学び、必要となる知識と調剤技術の確認を行います。
各薬局に配属されてからは、現場での実際の業務を通して経験を積むことになりますが、この時にも専属の教育担当薬剤師とともに実践的に学ぶことが可能です。
入社してから5年間は「フォローアップ研修」として状況に応じた研修を受けることとなり、薬剤師としてのスキルの他にも、マインドシップやコミュニケーションスキル、リーダーシップを学びます。
5年を経過した薬剤師には、現場での教育担当者となるための「OJTトレーナー研修」や新たな薬局長となる為の「新任薬局長研修」も実施されます。
海外研修や学会発表などもサポートされ、生涯にわたって学習できる体制が取られています。
独自の調剤過誤防止システムで薬局実務を効率化
アイン薬局では独自のシステムを開発しており、業務に即して使いやすく調整した電子薬歴や調剤過誤防止システムなどを用いています。
特にアイン薬局と機器メーカーが共同開発した「PhAinシステム」は、調剤過誤の防止に非常に役立ちます。
「PhAinシステム」とは、レセコンに入力された情報をシステム上で解析し、薬袋作成、錠剤ピッキング、散剤・水剤の計量などのデータを送り、あらかじめ登録されているデータと照合することで調剤過誤を防止する仕組みです。
調剤過誤は、どれだけシステムを充実させたとしてもヒューマンエラーとして必ず発生すると言われますが、ヒューマンエラーだからといって諦めて放置するわけではなく、ヒューマンエラーまで防止できるシステムを構築して改善を目指すという姿勢は、非常に好感が持たれています。
この他にも、体重から薬用量を自動監視する「G-set」や全自動散薬分包機械を導入しており、業務の効率化と調剤過誤の防止に努めているのです。
年間休日121日、年に1度9連休が取得できる
アイン薬局では、大手企業だからこそできる手厚い福利厚生が用意されています。
その中でも特徴的なのが、年に1度最大で9連休取得できる連続休暇制度があることです。
これは形だけのものではなく、すべての社員が取得可能なもので、しっかりと実績のある制度なのです。
連続休暇制度の他にも、育児支援制度や借上げ社宅制度など、社員が働きやすい環境を整えています。
平均年収は450〜480万円と同業と比べてやや低い水準
福利厚生は非常に充実しており、研修制度でも薬剤師に人気のあるアイン薬局ですが、年収だけは他の薬局に後れを取っています。
アイン薬局は全国展開している調剤薬局グループであるため、転勤の有無や範囲によって年収にダイレクトに作用し、全国転勤可能であればある程度の収入が見込めますが、地元でのみ働きたいという薬剤師では安い年収で働かなければいけません。
アイン薬局で働く薬剤師の年収・給料
- 平均年収:450〜480万円
- 30歳年収モデル:450万円
- 40歳年収モデル:500万円
- 平均賞与:計4ヶ月分
- 時間外手当(残業):1分単位
アイン薬局では勤務範囲によって大きく待遇が変わる為、平均年収などがあまり参考にならない面があります。
残業代の支払いは当然行われますが、残業時間を早退などで相殺するような時間調節も行われているため、月の残業時間は10時間に満たないことがほとんどです。
管理薬剤師に対しては、20時間以上の残業がなければ残業代の支払いが発生しないみなし残業代支給が取られています。
個別の薬剤師を評価して給与査定をすることは会社規模的に困難であるため、大きく査定が変わるのは何らかのポジションに就いた場合となるでしょう。
基本給が低いのでボーナスも低くなり、薬剤師の平均年収からは低い傾向にある企業なのです。
アイン薬局(現場)で働く薬剤師の評判と口コミを徹底検証
実際にアイン薬局で働いている薬剤師の証言が、その会社を判断するための一番重要な証拠になります。
アイン薬局で働いている薬剤師からの評判を確認し、アイン薬局という会社について深く知っておきましょう。
キャリア・将来性・教育・研修体制
指導方法までしっかりとマニュアル管理されているため、指導担当者の優劣がほとんどなく、安定した研修を受けることが可能です。
現場勤務の他にも、本社勤務でマネジメントやDI業務などに従事することも可能で、単に調剤薬局の薬剤師ではない働き方も模索できます。
店舗においても業務の自動化が進んでいて、調剤過誤防止システムも運用され、効率的な業務ができるように工夫されています。
ただし、マニュアル化されているために初めのうちは働きやすく感じますが、仕事に慣れてきても個人で独自の対応をすることは許されず、融通がきかない印象も同時に受けてしまいます。
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かかりつけ薬剤師・薬局の取り組み
認定薬剤師取得にかかる費用は、一部が会社負担となっています。
認定登録料・更新料は全額会社が負担してくれますが、eラーニングなどの受講料は自分で支払わなければいけません。
アイン薬局の系列店舗では、各種加算の算定ノルマが課せられている場合があります。
大手チェーン薬局の調剤報酬特例除外を得るために、かかりつけ薬剤師の同意枚数にもノルマ(達成目標)が課せられ、非常に多忙なイメージを受けます。
かかりつけ薬剤師になっても手当などはつかないため、頑張るメリットはあまり感じられません。
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労働時間・残業・有給消化・離職率
以前は長時間勤務が普通で、休みも取り辛い環境でしたが、業務改善が進むことで休みやすい雰囲気となっています。
有給消化率も高く、残業も少ないために自分の時間を大切にしたい薬剤師には特に向いている会社です。
ただし、残業が発生した場合に、昼休憩を延長したり早退させたりで、時間の帳尻を合わせて残業を相殺するようなシステムが作られているため、長時間働いてでもお金を稼ぎたい薬剤師には向いていないでしょう。
なお、離職率は6.8%で大手調剤薬局や大手ドラッグストアと比べても圧倒的に低い数値となっています。
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福利厚生・社内制度・職場環境
連続休暇制度がだれでも使用できるように用意されているため、自分の時間を大切にして働くことができます。
大手企業ならではの、スポーツジムや遊園地の割引、保養施設の利用など、独自の福利厚生も充実している点にも魅力を感じます。
職場環境に関してはしっかりとマニュアル管理された働きやすい状況となっており、不満は見られませんでした。
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女性の活躍・働きやすさ
女性薬剤師が多く働いており、管理薬剤師にも女性薬剤師が任命されている店舗が多いため、育休・産休が取りやすい雰囲気ができています。
育休産休の取得率は店舗に置いて異なりますが、きちんと申請をすればほぼ100%取得可能です。
子育てをしている時にも、勤務時間を短縮できる制度が用意されているため、働きやすい会社だといえるでしょう。
全国展開しているため転勤の有無によって収入が大きく変動してしまう点は残念に感じます。
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中途採用での募集要項
選考方法 面接 給与 経験・年齢により優遇 昇給・賞与 昇給年1回・賞与年2回(7月、12月) 通勤手当 全額支給(非課税限度内) 勤務時間 実働平均週40時間 休日 変形労働時間制(週平均40時間/シフト制) 研修制度 入社時研修、新任薬局長研修、薬局長研修、マネージャー研修、海外研修、認定薬剤師取得支援制度、各種学会参加、大学院奨学資金制度
転職エージェントの求人例
西新宿店で調剤・服薬・薬剤管理業務
アインズ&トルペ池袋店でOTC販売
アイン薬局の求人に興味があれば直接応募することも可能ですが、採用担当者に給与の交渉や配属される勤務エリアの情報を根掘り葉掘り確認することは、聞き方によってマイナスな影響を与えかねません。
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転職エージェントを選ぶ基準はズバリ「求人先の情報量・サポート体制・コンサルタントとの相性」です。
特にマイナビ薬剤師は、コンサルタントの交渉力と内部情報に精通しているためアイン薬局の求人を問い合わせするには最も適した転職エージェントです。
たとえ今すぐに転職するつもりがなくても、普段から転職サイトはマメにチェックしておき、条件の良い求人が出たらすぐに対応できるようにしておく事が転職を成功させるコツです。
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名前や連絡先などの必要事項を記入したら登録完了です。登録後は、担当コンサルタントから電話で連絡がきますのでご自身の希望条件や職場の悩み、情報収集したい事を伝えてみましょう。心強いサポートをしてくれますよ。
まとめ:研修内容や福利厚生はピカイチ!給与や忙しさはかなり厳しい…
アイン薬局は、独自の調剤システムや過誤防止策、立場に合わせた研修や多彩なキャリアプランで、大変人気のある調剤薬局グループです。
休みも取りやすく、良い面も多いのですが、残念ながら給与は薬剤師の平均よりも低く、どの店舗もかなり忙しく働くことが必要になります。
自己研さんには向いている会社ですが、とにかく稼ぎたい薬剤師には向いていないかもしれません。
マニュアル管理されていることで、誰でも一定レベルの薬剤師に成長できますが、それ以上の進展をするのは難しいとも言われています。
求人内容などをよく確認し、しっかりと自分の希望に合った求人を探していきましょう。
会社名 | 株式会社アインファーマシーズ |
本社 | 北海道札幌市白石区東札幌5条2丁目4-30 |
動向 | 丸紅、トーカイ、セブン&アイ、総合メディカルと業務提携 |
店舗数 | 調剤薬局1066店舗、ドラッグストア52店舗 |
主な薬局名 | アイン薬局、あさひ調剤、メディオ薬局、葵調剤 |