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薬剤師の有給取得率とは?企業ランキングと付与日数のルールを解説

薬剤師の長期休暇・有給

医療現場は常にストレスと隣り合わせの職業ですので、自身の健康を維持するためにも、重要な位置を占めるのが休暇です。

日々忙しく働く薬剤師にとって、長期の休みは心身ともにリフレッシュすることができる欠かせないものなのです。

適切な休暇は業務の作業効率を向上するというデータもありますが、有給休暇や長期の休み、言い出しにくくて悩みませんか?

今回は、薬剤師の長期休暇・有給消化についてお話ししていきます。

あや

最近忙しくて疲れちゃいましたよ。どっか旅行に行きたいです。ヨーロッパとかいいですよねぇ。有給がっつり使っちゃおうかな~。

きよみ

いいわよね、旅行!今年の家族旅行、どこに行こうかすごく悩むのよね。あんまり長く休むのは申し訳ないし、2~3日で楽しめるところないかしら。

あや

え~!せっかく旅行に行くなら、ゆっくりじっくり行きたいですよ!だいたい、日本人は働きすぎだって、前にテレビで言ってましたよ!

きよみ

あやちゃんたら、またテレビの情報に踊らされて…。

モンブラン

いえいえ、日本人の働きすぎは、きちんとした根拠のある話なんですよ。どうしても日本の企業には、身を粉にして働くことを美徳とする傾向があります。心身の健康と業務効率を考えれば、適切に休んだ方がいいんですけどね。

あや

ほら、モンブランさんも言ってますよ!もっと言っちゃってくださいよ~。

モンブラン

わかりました。では、今回は薬剤師の休暇についてお話ししましょう。
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有給休暇取得率の悪さは世界ワースト1位

日本人は働きすぎだとよく言われていますが、それはイメージだけではなく、実際の統計結果にも表れていました。

有給休暇取得率を国ごとに集計した結果では、日本の有給休暇取得率が世界ワースト1位となったのです。

日本人の有給消化率

2008年から2013年まで、連続して6年間最下位に君臨し、2014年、2015年にはかろうじて世界ワースト2位となりましたが、2016年では再度逆転し、ワースト1位に返り咲きました。さらに2017年もワースト1位になり2年連続防衛中です。

日本の有給消化率の推移

法律で年間20日間が最低限付与される有給休暇ですが、日本の有給休暇取得率は50%で、年に10日しか有給休暇を取得していないことになります。

この有給休暇取得率は、そもそも各国の有給休暇の付与日数にばらつきがあるため、均一化するために計算されています。

単純な消化日数でいえば、韓国が8日で、最も有給休暇を取得していないことになりますが、年に付与される日数も15日であるため、有給休暇取得率は53%となり、日本よりも有給休暇取得率が高い計算になってしまうのです。

ただし、日本や韓国のように有給休暇の取得に罪悪感を感じている国はあまりなく、もともと付与される日数が日本より少ない国であっても、しっかりと有休を取得している香港やアメリカでは、日本よりも実際の有給休暇も多く取得できています。

有給休暇取得日数が多い企業の1位は年23日

有給休暇の取得に関して、最も取得日が多い企業は、東武鉄道で年間23.1日となっています。

有給の付与日数も多く、20日以上付与している企業もちらほらとみられます。

上位に名前が挙がっている企業は軒並み大規模な企業であり、中小企業の名前は見当たりません。

順位 社名 取得日数
1位 東武鉄道 23.1日
2位 東燃ゼネラル石油 22.0日
3位 東芝 21.0日
4位 ダイキン工業 20.1日
5位 エフテック 19.9日
6位 アドアーズ 19.2日
7位 関西電力 18.8日
8位 SCSK 18.7日
9位 豊田自動織機 18.6日
10位 NTTドコモ 18.4日

企業規模の大きい企業の方が有給取得率が高い

有給休暇取得率は企業規模によって左右されるのです。

企業規模が大きい企業の方が有給休暇取得率は高く、逆に企業規模が小さい企業の方が有給休暇取得率は低くなる傾向にあります。

企業規模 付与日数 取得日数 取得率
1,000人以上 19.3日 10.1日 52.2%
300~999人 18.4日 8.7日 47.1%
100~299人 17.8日 8.0日 44.9%
30 ~ 99人 17.6日 7.6日 43.2%

その理由として考えられる点を解説していきます。

従業員の人数

企業規模が大きい企業では従業員の数も多く、ピンチヒッターを担える人材を多く抱えています。

一人の従業員に依存した勤務形態ではないため、休まれては困るような事態には陥らないのです。

従業員人数が少ない場合には、一人の従業員が抱えている仕事の割合が大きく、簡単には休暇を取得できない状況が多くなります。

企業の姿勢

大企業では有給を積極的に消化できるように、会社側が何らかの施策を講じていることが多くあります。

長期休暇取得制度や有休取得義務化など、個人レベルではなく、会社レベルでの有給消化への取り組みを行っているのです。

申請の仕方

企業規模が小さい会社では、有給申請の具体的な方策を決めていない場合があります。

だれでも申請すれば許可が下りるようなシステムが構築されていれば良いですが、有休を取得するためには上司にまず了承を得て申請をしなければいけないとなれば、心理的な壁が生まれてしまい、有給申請の数は減ってしまいます。

調剤薬局・ドラッグストアの有休消化日数ランキング

大手調剤・ドラッグストアが公開している有給取得日数をランキングにまとめました。

順位 社名 取得日数
1位 アイセイ薬局 10.6日
2位 マツモトキヨシ 9.8日
3位 東芝 21.0日
4位 クリエイトエス・ディー 8日
5位タイ メディカル一光 6日
5位タイ サンドラッグ 6日
7位 そうごう薬局 5.8日
8位 コーナン商事 5.6日
9位 日本調剤 5.5日
10位 キリン堂 5.4日

このランキングから医薬品業界企業の有休消化日数は大手企業だとしてもかなり悪い事がわかります。福利厚生が充実している日本調剤でさえ、平均5.5日の取得率です。

アイン薬局やクオール薬局など多数の大手企業が有給取得日数を公開していない理由は定かではありませんが、有給取得日数が低いので、仮に公開してしまうと求人募集に影響を与えてしまう可能性がある為かもしれません。

有給付与日数の法律ルールとは?

薬剤師の有給休暇02

有給休暇の法律的なルールについて確認していきましょう。

有給休暇には、企業主体で決めている部分はありますが、その根底となるルールが存在しているのです。

まず、雇用されてから6ヶ月が経過して、勤務日の8割以上に出勤している労働者には、有給休暇が最低10日発生します。

その後、一年ごとに有給休暇は1日増えていき、1年6か月で11日、2年6か月で12日が付与されていきます。

パートタイムだったとしても有給休暇は発生し、その勤務時間に応じて減らされてはしまいますが、毎年既定の日数を得ることができます。

勤務期間 付与日数
6カ月 10
1年6カ月 11
2年6カ月 12
3年6カ月 14
4年6カ月 16
5年6カ月 18
6年6カ月 20

※全労働日数の8割以上出勤していること

有給の繰越時効は2年まで

有給は毎年付与されていきますが、付与された有給には期限が存在します。

付与された年から2年経過することで、その権利がなくなってしまうのです。

つまり、1年目に10日、2年目に11日の有休を付与されたとして、3日しか使用していないままに3年目に入ってしまえば、1年目の有休が時効となってしまいます。

有給休暇の消化は、労働基準法に明確な規定がなく、多くの企業で「本年度分の付与分から消化」という規定を採用しています。

こういった既定のある企業では、使用した3日間は2年目の有休として処理され、1年目の10日間はそのまま時効となってしまうのです。

2年目の有休が残り8日となり、3年目の12日の有休が付与され、3年目の有休は併せて20日間となるわけです。

継続年数 付与日数 合計
6か月経過 10日
1年6か月 11日 21日 ここで、有休を3日間使用。18日(2年目の有休から消費)
2年6か月 12日 20日 1年目の10日が破棄され、2年目の残り8日に3年目の12日を追加

あや

有給が2年でなくなるのは知ってましたけど、有給消化って、新しいものからされていくんですか?なんか卑怯だと思うんですけど。

きよみ

私はそれが当たり前だと思ってたから気にならなかったけど、たしかに言われてみれば、会社側に有利過ぎる気がするわ。

モンブラン

お二人のお話しは当然の感想だと思います。この部分は、労働基準法に規定がないので、難しいところなんですよね。法律の専門家の間では、労働基準法に規定がないのなら、別な法律から転用して考えるという手法が使われるんですが、民法での条文から転用した結果、有休を与える側に本年度分か前年度分かを選択する権利があるとされたんです。そのため、よほど従業員を大切にしている会社以外は、本年度分から消費されるようになっているんですよ。

あや

え~、納得できな~い!

モンブラン

労働基準法に規定がないものに関しては、雇用主と雇用者の間で事前合意が必要な部分となります。有給休暇も就職する人から何の意見もなければ、合意がなされたものとみなされてしまいます。どうしても納得できないのなら、就業規則から改定させなければいけませんし、結構大変なことなんですよ。

きよみ

薬剤師って、あまり労働組合みたいな組織もないし、個人で会社と戦うのは難しいわね…。

有給に関連する「計画的付与制度」と「時季変更権」とは?

有給は取りたいけど、周りのプレッシャーで難しい。自分が休むと周りに迷惑がかかりそう。

薬剤師の職場は常に人員不足に悩まされており、特に小規模な企業ではその傾向も強くなります。

同僚や先輩の目もあるなか、簡単に言い出せずに困っている薬剤師も多いのではないでしょうか?

有休を取りたいのに取れない。そんな状況を改善するため、有休の取得について新たな制度もあるのです。

会社側が有給の付与できる日を指定する「計画的付与制度」

有給を会社側が計画的に与えていき、消化させるという制度です。

付与された有休のうち、5日を除いた残りの日数を、会社側が計画的に休暇として付与していきます。

たとえば、お盆や正月の時期に会社を休みとして、すべての従業員に有給を与えたり、希望を聞き取って長期の休みを個別に付与したり、業務が落ち着く日を選んで交代制で有給としたりと、個人の采配に任せきりにしないことで、周囲のプレッシャーを緩和する効果が期待できます。

計画的付与制度は、導入率が企業全体の2割程度とまだまだですが、調剤薬局ならたんぽぽ薬局、日本調剤が導入を検討中、ドラッグストアならマツモトキヨシがこちらの制度を導入しています。

有給休暇の取得を拒否できる「時季変更権」

従業員からの有休の申請を拒否できる制度も存在します。

希望された日の業務がどうしても調整できない場合など、有給の取得日を変更してもらうことができます。

ただし、これはあくまでも変更であって、別な日取りで取得してもらうことが必要なのです。

拒否された場合には、いつが良いのかを会社側と協議して決めていきましょう。

有給取得率が高く、長期休暇が取りやすい職場とは?

薬剤師11

有給が取れず、長期の休みは全くないという企業がある一方で、しっかりと有給消化されて長期休みもばっちり!という企業も存在します。

その違いは、どういったところなのでしょうか?できれば、だれでも希望日に有休がとれる職場がいいですよね。有給消化率が良い企業の特徴をまとめておきました。

薬剤師配置人数に余裕がある
有給を使用しても周囲への負担が少ないため、周囲からのプレッシャーが少ない。

残業が月10時間以内
一人当たりの業務量が適切である為、仕事にゆとりがある。

有給休暇取得を義務付けている
義務として消費しなければいけない有給の日数が決まっているため、安定して申請できる。

長期休暇取得制度を導入している
ただし、制度として形だけではないことが重要。実際の消化率も併せて確認する必要がある。

調剤薬局ならアイセイ薬局、ドラッグストアならマツモトキヨシが有給の取得率が高い企業です。

どちらも、有休を取りやすい企業の特徴をしっかりと兼ね備えており、職場のサポート体制も構築されていることから、安心して有休を使用することができます。

あや

有休がとりやすい会社っていいですよね~。

きよみ

やっぱりそういった福利厚生的な部分は、大企業が一番よね。昇給もあるし、安定しているし、安心して働けるわ。

あや

薬剤師って、忙しいし、人数足りないし、どこも有給取れないのかと思ってましたけど、違うんですね。

モンブラン

ちゃんとした企業に勤めれば、むしろ薬剤師は有給を使いやすいという企業も多いんですよ。全56職種の年間休日日数は124日ですが、医薬品メーカーの研究職は最も年間休日が多く134.1日となっています。しっかりと職場を選ぶことが、有休をしっかり使うポイントなんです。

まとめ:良質な仕事には良質な休暇が不可欠!

薬剤師の有給休暇03

医薬現場では、医療従事者は様々なストレスにさらされています。

人の命を預かっているという精神的ストレスと、薬剤師の人数不足による一人当たりの多大な業務量でおきる肉体的ストレス、同僚や患者などとの人間関係のストレスなど、数え上げればきりがありません。

医療従事者にうつ病の患者が多いのもうなずけますよね。

こういったストレスに負けないためにも、定期的なリフレッシュが重要になるのです。

リフレッシュすることにより、精神的・肉体的なストレスが緩和され、日々の業務効率も改善します。

従業員としても会社としても、利点がたくさんあることなのです。有休をうまく使っていき、元気に働けるように自己管理をしていきましょう。

モンブラン

有給取得率80%以上の調剤薬局も数多くあります。年間休日と有給を合わせると年140日間休みにできます。こういった職場を探すには転職サイトのコンサルタントから情報をもらう必要があります。

あや

転職サイトって言っても、薬剤師の転職サイトはたくさんあってどこが良いのかわからないんですよね。

モンブラン

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