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薬剤師が学術・DI(医薬品情報管理職)に転職するには?仕事や年収を解説

学術・DI(ドラッグインフォメーション)

薬剤師は医薬品のスペシャリストですが、それをさらに特化させた職業として学術・DI(医薬品情報管理)という職務があります。

医薬品に関する情報を収集・整理・管理し、求めに応じて適切な情報を発信する役割を持っている学術・DIは、製薬会社や医薬品卸、病院などでその手腕を発揮しています。

今回は、学術・DI業務について紹介していきます。

あや

この前うちの薬局に飛び込みできた処方箋の話なんですけど、適応外の使い方しているみたいで、先生に問い合わせしても「そのまま渡して」としか言われなくて、すごい困ったんですよね。

きよみ

それは大変だったわね。適応外だと添付文書でもわからないし…。結局その時はどうしたの?

あや

メーカーさんに連絡して教えてもらいました。なんか、アメリカでは主流な使い方だったらしくて。自分の勉強不足が恥ずかしいですよ。それにしても、メーカーの情報って、すごいですね。

きよみ

たしか、あれって薬剤師も対応してるのよね?DI業務だっけ?

モンブラン

その通りです。薬剤師免許は必要ないんですけど、薬剤師の知識が活かせる職業の一つですね。まぁ、DI業務といっても、その業務は業種によって結構違いますので、どんな仕事をしているのか見てみましょうか。
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学術・DI(医薬品情報管理)の具体的な仕事内容とは?

薬剤師17

学術・DIという職務は様々な職場に存在していますが、働く会社(業種)によって業務内容は変わってきます。

一般の方だけではなく、医療従事者に対しても製品情報や医薬品の専門情報を提供する専門職ですが、職場によってはマーケティング営業的な側面を持つこともあります。

具体的にどんな業務を行っているのかを確認して行きましょう。

学術・DI(情報管理)の仕事内容

  • 医薬品の製品情報概要(パンフレットや冊子など)の制作、改訂
  • 学術研究会、セミナーなどの企画運営
  • 市場調査、製品マーケティング
  • 医療従事者や一般の方からの問い合わせ対応
  • 担当製品に関わる市場動向の把握

電話対応は相手の顔が見えない分かなり大変

学術・DI業務として対応する時、面と向かって会話をすることはありません。

ほとんどの場合、電話やメールによる対応となりますが、相手の顔が見えないことによる弊害も存在します。

たとえば相手が求めている回答が出せない時には、暴言を吐かれてしまうこともあるのです。

そういったことをいちいち気にしていては、精神的な負担が重くなってしまいます。

気持ちを切り替えて次に進んでいくことができる人が、学術・DI業務に向いていると言えるでしょう。

製薬会社は学術・DI業務を外部委託する流れ

現代はアウトソーシングが盛んになり、製薬会社などの企業でも外部委託を進めている場合があります。

そういった需要を満たすための会社も誕生し、外部委託として学術・DI業務を行っている会社も存在します。

一般的にそういった会社では給料は安く抑えられており、収入には期待できません。ただし、経験者でなければ転職が難しい学術・DIの仕事であっても、未経験で就業が可能です。

そういった会社で経験を積むことにより、経験者でなければ転職できない企業への踏み台にするという選択もあります。

今後条件の良い製薬会社での学術・DI業務を見越しての転職もありなのではないでしょうか。

主に5業種!業種ごとに異なる学術・DI業務とは?

製薬会社01

学術・DIの業務は様々な企業に存在していますが、その業務は働く職場によって異なります。

製薬会社と病院という異なる立場では、医薬品に対する見方も異なるのが当然であるように、それらの企業に勤めている学術・DI(情報管理)の目線も異なるのです。

ここで、一般的な学術・DI業務を行っている企業の業務の状況について確認しておきましょう。

自社医薬品の情報管理を行う製薬会社

製薬会社で働いている学術・DI職では、自社医薬品の情報管理を行い、販売に用いられているパンフレットなどの作成や改訂を行っています。

医薬品だけではなく、自社医薬品が関与している疾病に対する資料作成も行っており、非常に高い専門性が求められるものです。

社外企業やMR職員への説明会、営業用資料の提供など、マーケティングにも深くかかわる業務だと言えるでしょう。

製薬会社の医薬品情報センター

製薬会社の医薬情報センターにおける学術・DI業務は、自社の商品に関する情報管理や、自社の医薬品そのもの、また、その医薬品が関わっている治療に関する問い合わせの対応がメインになります。

自社医薬品が優れている点などの学術データを収集・管理し、外部医療関係者やMR職員からの問い合わせにも対応が必要であり、専門分野に関しては非常に高い専門性を求められます。

それに加えて、必要とされている情報を的確に把握し、速やかに最適の情報を提供するスキルが必要なのです。

CRO事業を受託している会社の医薬品情報センター

CROは製薬会社などから治験業務に関わる作業を受託し、代行していく企業です。

そこに設置されている医薬品情報センターに勤める学術・DI業務は、治験薬に関わる問い合わせや治験薬の対象疾病に対する問い合わせなど、高い専門性が問われるものです。

発売されていない医薬品に関わる内容も取り扱うため、高い情報リテラシーが求められます。

様々なクライアントから業務を受託しているため、医薬品情報センターもそのすべてに対応できるようにしておく必要があります。

クライアントが勉強会を定期的に開催してくれるため、様々な企業のスキルを吸収できるチャンスもあるのが、魅力となります。

医薬品卸会社

医薬品卸会社の学術・DI業務は、非常に広い分野の情報を収集していることが必要になります。

取り扱っている医薬品の情報を公正な立場で見極めて収集・管理を行い、医薬品情報のみではなく、法的な規制や診療報酬、ヘルスケアなどの情報も管理しています。

一般的には、管理薬剤師が兼任している場合が多く、独自の担当者を置いている例は少なくなっています。

外部からの問い合わせの他にも、MS職員からの問い合わせや営業用データの提供も行う必要があるのです。

大きな病院のDI室

診療報酬の算定要件としてDI室の設置が求められていることもあり、多くの病院で用意されています。

専任の学術・DI担当者を用意している場合もあれば、薬剤部の業務と兼任している場合もあります。

病院における学術・DI業務は、採用医薬品の情報や、新薬情報・副作用情報の収集・管理・提供が主なものとなります。

調剤薬局

調剤薬局においても日々の医薬品情報の更新が求められているため、学術・DI業務を行っていますが、専任の担当者を用意することはほぼなく、管理薬剤師などが業務の合間に行うことがほとんどです。

大規模チェーン薬局では、本部にDI室を用意していることもありますが、あまり一般的ではないでしょう。

自分の一言が医師の治療に影響を与える可能性が大いにありうる

医療10

学術・DI業務は、医師や薬剤師などの医療従事者からの問い合わせに対応します。

その対応によっては、医師の治療方針に影響すら与えてしまう可能性があるのです。

それに伴って、情報の管理・提供には重い責任がのしかかる為、しっかりとしたスキルのブラッシュアップが不可欠な職業だと言えるでしょう。

薬剤師から学術・DI職に転職することで、問い合わせする側から問い合わせされる側に変わります。

薬剤師としての仕事に比べて、医療従事者に頼られていることを実感でき、やりがいを強く感じことができるでしょう。

学術・DI職として日々の業務に従事することで、自分の専門スキルのアップに繋がり、知識がストックされていく喜びも得ることができます。

キャリアを積めば社内MRへの研修も

キャリアを積んでいくことにより、社内研修の資料作成や講師としての役割を担うようになっていきます。

この研修の精度によってはMRの営業成績にも影響を与えていき、引いては会社全体の利益を生み出すことにつながります。

MRは薬剤師出身者も多いですが、医療とは全く関係のない業種から転職した方も少なからず在籍していますので、専門的な分野をいかにわかりやすく、いかに的確に解説できるのかが重要になります。

MRが相手にしているのは、その分野の専門医や薬剤師であることを考えれば、社内研修の持つ役割は非常に大きいものなのです。

あや

どこでもコールセンターみたいな仕事しているのかと思ってましたけど、製薬会社の本社勤務だと、すごく専門的な内容なんですね。むしろ問い合わせ対応がオマケみたい。

モンブラン

そのイメージは、医薬品情報センターのイメージですね。薬局薬剤師が関わることが多いのは医薬品情報センターや卸のDIですので、そんなイメージが付きやすいのだと思いますよ。

きよみ

なるほど確かに。でも、そんな専門的な部署だと、普通には転職できなそうね。

モンブラン

その通りです。製薬会社の本社勤務などは、募集されることはほぼ無くて、内部からの異動でまかなうことがほとんどです。本社勤務を目指すのなら、例えば医薬品情報センターからの栄転や、MRからの異動がもっとも手っ取り早いですよ。

きよみ

企業での内勤でしょ?営業時間通りに終われそうでいいわね。やっぱり子育て世代としては、残業なし・休日確実が最低条件よね。

学術・DI職の多くが薬剤師からの転職者

MRから薬剤師

学術・DI職に向いている人というのは、日々地道に情報収集を積み重ね、学び続けることができる人や、問い合わせに対して臨機応変に対応できる人などです。

薬剤師は、これらの条件に合致している人が多く、もともとの医薬品に対する知識の下地があるため、学術・DI職への転職も比較的スムーズにできるのです。

医薬品情報センターなら未経験でも就業しやすい

医薬品情報センターでの勤務には、一般的にFAQが用意されているため、学術・DI業務が未経験な薬剤師でも転職することが可能です。

未経験者の受け入れのため、教育制度をしっかりと用意している場合が多く、ロールプレイングやモニタリングなど、実践形式で電話応対のスキルを学ぶことが可能です。

まずは未経験者OKの職場からステップアップして経験を積み重ね、将来的に希望している部署への転職を目指していくのも手段の一つだといえるでしょう。

製薬会社の本社勤務の場合、転勤する可能性も

製薬会社の本社勤務として就職する場合には、2〜3年以上の就業経験を求められることが多く、通常は製薬会社での学術・DI業務は社内からの移動が多くなっています。

たとえば、MRとして勤務していた方が産休・育休後に学術部署に移動するケースなどが多いのです。

会社側としても、新たに採用した方に任せるよりも、自社の医薬品情報を熟知している元MRである方が業務を任せやすいといえるでしょう。

製薬会社の本社勤務では、多くの場合が転勤の可否などについて予め選択することになります。

その選択によって収入の上下があり、当然転勤可にしている方が高い収入で雇用されることができます。

自分の人生設計に照らし合わせて判断していきましょう。

学術・DI職の平均年収とは?

薬剤師の年収・給料10

学術・DI職の平均年収は、薬剤師の平均年収に比べれば低くなりがちで、特に医薬情報センターや外部委託先会社などでは、100万円以上低い水準となります。

製薬会社/本社勤務

  • 平均年収:450万〜600万円
  • 転勤の可能性有り
  • 学術・DI職として2〜3年の経験が必要

医薬品情報センター勤務

  • 平均年収:350万〜450万円
  • 転勤無し
  • 未経験での就業可能

基本的に未経験での就業は難しい職種と言われていますので、まずは収入にこだわらず、未経験者でも受け入れている企業からのステップアップが必要です。

そのなかで、外部委託先会社から医薬情報センター、医薬情報センターから本社勤務へと専門性をアップさせていき、キャリアアップを繰り返していけば、薬剤師の平均年収を超えることも可能です。

学術・DI(情報管理)職では時間外労働はほぼ発生することもなく、休日などもしっかりと取得することができるので、自分の時間を確保したい人にとっては非常に恵まれた環境となるでしょう。

企業ならでは!ワーキングママのために事業所内託児所を完備

学術・DI職は、ワーキングママに適した職業です。

製薬会社などの大手企業では、勤務時間中に子供の面倒を見てくれる事業内託児所を用意している所が多く、働きながら子育てをしていく世代を積極的に応援しています。

子供を連れて出勤できるために時間のロスが少なく、通常の保育園などに比べて安価に利用できるのもポイントです。

子育て応援のための育休などは当然で、突発的な子供の体調不良による休暇や学校行事による休暇も申請しやすく、福利厚生が充実していることもワーキングママにとっては非常に魅力的な部分となのです。

薬剤師から学術・DI職で転職した方のインタビュー

インタビュー

病院勤務の薬剤師から医薬品情報センターの学術・DI職として転職しました。
 
1日の電話対応は平均15件前後、多い時で20件程度対応しています。
 
担当製品の医薬品情報を十分に理解し、何が強みなのか、他社製品とはどのような点で異なるのか、どう伝えれば相手に魅力的に伝わるのか日々試行錯誤しています。
 
働き始めて2年経ちますが、今までテンプレート的な電話対応でしたが、自分で考えることができるようになってきているので、自ら提案し自分なりの新しい価値を提供できればと思っています。
 
今後経験を積んだのち、マーケティングやプロモーションに携わるため製薬会社の本社へのキャリアを考えて日々スキルを磨きながら仕事をしています。

同じ学術・DI(情報管理)の業務とはいえ、その職場によって受け持つ業務には違いがあります。

医薬情報センターの学術・DI(情報管理)の業務では、外部からの問い合わせに対して対応する受け身の仕事となりがちですが、本社での学術・DI(情報管理)では営業用パンフレットの作成などを通してマーケティングにも関わることのできる業務となり、自分なりの色を出した主体性のある業務に携わることができます。

ただし、製薬会社本社での勤務は、経験者でなければ転職できないことがほとんどです。

自分なりのキャリアアップを想定しながら、計画を練っていかなければいけません。

未経験でも薬剤師から学術・DI職に転職するためには?

薬剤師の面接

学術・DI業務は、専門性が高くなるごとに未経験者を受けつけないようになっています。

学術・DI担当者としてキャリアを積んでいくのなら、まずは未経験でも勤務することのできる職場を見つけていかなければいけません。

薬剤師から企業に転職する場合、内部事情に疎いためにとても苦労してしまうことがあります。

そのため、満足のいく転職をするためには、転職サイトを活用していきましょう。

転職サイトに登録することで非公開求人も紹介してもらうことができるため、就職活動の幅が広がります。

未経験での転職では条件が良い企業を探すことは難しいのですが、専任の転職コンサルタントがその中からもっとも自分に適したものを紹介してくれるため、求人検索の無駄な時間を省くことができます。

学術・DI職の求人例

東京都豊島区「池袋駅」、株式会社EPファーマライン、働きながら学べる理想的な環境

CSO事業を専門に行うEPSホールディングスの子会社(CRO事業の最大手)
学術・DIの求人情報01
参照:マイナビ薬剤師

大阪市淀川区「新大阪駅」、製薬会社で未経験からできる学術職

学術・DIの求人情報02
参照:マイナビ薬剤師

大阪府大阪市、ニッチ分野のトップメーカーでの本社勤務、学術以外の幅広い業務も兼任

学術・DIの求人情報03
参照:薬キャリエージェント

あや

学術・DIの仕事って、薬剤師よりも医薬品の専門家って感じですね。

モンブラン

薬剤師は実際の手技や臨床での技術も必要になりますが、学術・DIでは研究段階の情報や外国での使用経験など、臨床とは関係の薄い情報も収集しています。目指している方向が違うんですよ。

きよみ

たしかに、そういわれてみれば似ているようで違うわね。

あや

質問に対して、さっと答えを出せるのってカッコいいですし、福利厚生も良いし、学術・DI職もいいですね。給料が低めスタートっていう所だけが、私にとってはネックです。

モンブラン

それも経験次第ですよ。外資系製薬会社なんかでは、将来的には700万円以上も目指せるんですから。

まとめ:学術・DI(情報管理)職は職場によって全く異なる!目指すは製薬会社の本社勤務!

学術・DI(情報管理)職は、企業の顔ともいえる存在です。

問い合わせの対応など、一歩間違えれば患者の命にかかわることもあり、自社の経営に影響を与えてしまうこともあるのです。

そのため、通常は未経験者の採用はなく、経験者でなければ転職することは難しくなっています。

学術・DI(情報管理)職として働いていくためには、初めは小さなステップからでも経験を積んでいくことが重要となるのです。

キャリアアップしていくことで、学術・DI(情報管理)の花形、製薬会社本社勤務を目指していきましょう。

人気の高い学術・DI職の求人を多く扱う転職サイトとは?

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初めて転職する業界では、その転職先企業の状況や福利厚生・待遇などの情報が不足しがちになりますが、転職コンサルタントのサポートを受けることによって、不足しがちな情報を適切に補完してもらうことが可能になります。

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製薬会社や医薬品卸会社など、学術・DI職を募集する求人数は少ない上に人気職なので、募集があると応募者が殺到することがほとんどです。

モンブラン

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