転職活動をする時に今の職場とどう折り合いをつけるかは、とても難しい問題です。
在職中に転職活動を開始するのか、退職してから転職活動を開始するのかは、それぞれにメリットとデメリットが存在しています。
今回は、それぞれのメリットとデメリットを比較検討し、どのタイプの薬剤師が在職中・退職後に適しているのかを解説していきます。
あや
モンブラン
きよみ
モンブラン
薬剤師が「在職中」に転職活動をするメリットとデメリット
実は、在職中に転職活動を開始している薬剤師はたくさんいます。むしろ大半の薬剤師が在職中の転職になります。
離職期間を作らずに済んだり、金銭的・精神的余裕があったり、在職中に転職活動を開始するメリットはたくさんあるからです。
特に独立行政法人や大学病院への転職を希望している場合、調剤薬局のように常時募集ではなく、採用時期が定められていることが多いので、期間に余裕を持った「在職中」の転職活動がベストです。
在職中のメリット
4つのメリット
- 焦らずじっくり求人先を吟味できる
- 希望通りの求人が見つからなくても問題ない
- 金銭面の不安がない
- 精神的な余裕がある
在職中に転職活動を開始するメリットは、何といっても金銭的な余裕です。転職先が見つからなければ、そのまま働いていればよいのですから。
金銭的な余裕があることから、精神的にも余裕が生まれ、希望通りの求人が見つかるまで、じっくりと腰を据えて探すことができます。
希望通りの求人を見つけたのなら、離職期間を作ることなく転職することもできるため、行政的な手続きも最低限度で済むことも魅力の一つ。
煩わしい手続きも会社に代行してもらえる場合が多いので、初めての転職でも安心して行動できるでしょう。
在職中のデメリット
3つのデメリット
- 指定された面接日が勤務日とかぶってしまうことがある
- 入社日希望日までに退職できないと採用に影響が出る
- 情報収集するための時間を十分に確保できない
在職中に転職活動を開始するデメリットは、フットワークの重さにあります。
日中は現職に縛られてしまうため転職活動を行うことができず、転職先の見学を行うとしても、先方の予定に合わせることが難しくなってしまいます。
また、活動できる時間が限られているため、転職活動に伴う情報収集が満足にできない可能性も否定できません。
在職中の転職が良いケース
- 条件アップやキャリアアップを目的とした転職の場合
- 精神的な余裕を持って転職したい場合
- 貯蓄に余裕がない場合
確認していただいたメリットとデメリットから、在職中に転職活動を開始する方が良い場合について確認しましょう。
腰を据えてしっかりと転職活動ができるため、自分の希望を叶えるための転職を考えている方や、継続した収入を得ながら転職活動できるため、貯蓄に余裕がなくて離職期間があると困る方に向いている転職方法だといえるでしょう。
あや
モンブラン
薬剤師が「退職後」に転職活動をするメリットとデメリット
退職してから転職活動を行うという薬剤師も一定数存在します。
当然、在職中にはできない活動ができる点でメリットは存在していますが、デメリットも存在します。
たとえば、離職期間が長くなってしまうことで金銭的な問題が生まれることなども、その一つでしょう。
ただし、たとえば公務員として働くのであれば、筆記試験や論文対策に向けた勉強時間をまとめて確保できる点で、大きなメリットもあります。
退職後のメリット
4つのメリット
- 転職活動の時間をたっぷり確保できる
- 仕事の事を考えなくても済むので新しい気づきに繋がる
- 面接日や入社日を先方に合わせられる
- 公務員試験の勉強時間を作れる
退職後に転職活動を行う場合、時間的な余裕が多く作れることが最大のメリットとなります。
情報収集に掛ける時間も長くできますし、転職先からの日時指定も予定を気にせず受けることができます。
また、仕事や環境に縛られずに自己分析を行うことができるため、仕事に追われていた時には気づけなかった自分に出会えるかもしれません。
退職後のデメリット
2つのデメリット
- 金銭的な不安がある
- 精神面に余裕がなくなってしまう
退職後に転職活動を行うデメリットは、収入源が途絶えることによる金銭的な問題と、それに伴う焦りから発生する精神的な問題です。
自己都合退職の場合、失業保険給付は三か月の猶予を経てからでなければ支給されません。
支給されたとしても、在職中に比べれば明らかに低い水準の金額になってしまいます。
貯蓄を切り崩して生活しながらの転職活動となるため金銭的な負担が大きく、また、その負担による精神的な焦りも転職活動にマイナスに働く場合が多くあります。
焦って決めた転職先が、以前よりも待遇が悪い会社なんてことになれば、目も当てられないのです。
退職後の転職が良いケース
確認していただいたメリットとデメリットから、退職後に転職活動を開始する方が良い場合について確認しましょう。
しっかりと時間を確保して転職活動ができる反面、金銭的な問題が発生するのが、退職後の転職活動です。
ですので、貯蓄などによって当面の生活に困ることのない、金銭的に余裕のある人に向いている転職方法だと言えるでしょう。
また、現在の職場が明らかにブラックな職場である場合には、早急に見切りをつけて退職し、転職活動を行う方が良いでしょう。
ブラックな職場は、在籍しているだけで体力・精神力がすり減り、百害あって一利なしなのですから。
きよみ
モンブラン
在職中の転職活動は企業側にマイナス影響はあるの?
面接時間を確保でき、先方の求める入社日に転職することができれば、マイナス面の影響はありません。
実際、多くの薬剤師が在職中に転職活動を行なっています。
企業側にとっても、キャリアアップなどの目的意識を持った転職希望者であることと、現在の仕事もしっかりと継続しているという責任感とをプラスに考える傾向にあります。
ただし、在職中の転職活動では、いつから自社で働いてくれるか不明な点があるため、人材確保に窮している企業にとってはデメリットを感じてしまうかもしれません。
「まず退職」するなら半年、1年のブランクは気にしなくていい
転職活動を始めるにあたって、働いていない期間(離職期間)を作りたくないと考える薬剤師が多いものです。
様々な手続き上の利点もあり、継続して働いていなければ転職に不利という風評もあり、そう考えてしまうのは仕方のないことでしょう。
実際には、離職していた期間の理由を説明することができれば、半年~1年のブランクは問題にはなりません。(まとまった調剤経験の期間があることが前提です)
せっかく退職して物事を熟考する時間を確保することができたのなら、今一度自分自身を見つめ直す時間を確保することも大切です。
どの分野の領域を学びたいのか、どんな働き方が自分のパフォーマンスを高めてくれるのか、調剤薬局以外での職場はどうかなど、検討することは山ほどあります。
また、リフレッシュするために目一杯遊んだり、海外旅行にいったり、今まで我慢してできなかったことをする期間としても良いでしょう。
大切なのは、のびのび働くことができるように自分のコンディションを整えることにあるのです。
あや
きよみ
モンブラン
まとめ:自分の状況に合わせて、適切な転職活動の時期を選びましょう
在職中の転職活動も、退職後の転職活動も、それぞれにメリット・デメリットがあるものです。
どちらがより優れていると判断できるものではありません。
自分自身の環境によって、適している転職活動の時期は変わることは当然のことなのです。
転職エージェントに相談して転職を有利に行う
転職エージェントでは、在職中や退職後の転職をしっかりとサポートてくれます。
例えば、退職後であれば、自己分析から始まり調剤薬局以外の品質管理や品質保証など、新しい気づきを提供してくれるような求人提案をしてくれます。
在職中であれば、転職活動で内定はもらったもののすぐに退職できない場合でも、内定企業との間に入って入社日の調整を行ってくれます。
つまり、直接応募するよりもマイナスの影響を与えずに転職をすることができるのです。
ただし、どの転職エージェントでもサポート力が優れているわけではありません。
有名どころの転職エージェントですと、マイナビ薬剤師、リクナビ薬剤師、薬キャリエージェントがありますが、特にマイナビ薬剤師はサポート力と交渉力に定評のある転職エージェントです。
登録したら転職しなければいけない訳ではありませんので、少しでも有利に転職を進めるため、まずは相談することからはじめてみましょう。
名前や連絡先などの必要事項を記入したら登録完了です。登録後は、担当コンサルタントから電話で連絡がきますのでご自身の状況や職場の悩みをまず相談しましょう。心強いサポートをしてくれますよ。
自分に適している転職活動の時期をしっかりと見極め、希望している最適の職場を探してくださいね。