薬剤師にとってパート・アルバイトなどの非常勤による働き方は、「子育て中の薬剤師にとっては育児や家事の時間をしっかりと確保できるものとして」「趣味などの自分の時間を大切にする薬剤師にとっては、きちんとプライベートな時間を楽しめるものとして」正社員では得られないメリットを享受することができます。
ただ、「パート」といっても調剤薬局や病院によって働きやすさは大きく異なるので、これからパートで働こうと考えている薬剤師は求人選びも慎重に行う必要があります。
この記事では、パート薬剤師の時給相場や損をしない扶養知識、求人選びに失敗しないためのポイントを解説しています。
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薬剤師のパート・アルバイトの時給相場とは?
パート・アルバイトでの雇用の場合、時給制か日給制で給与が決まります。
正社員であれば祝日で勤務日数が少なかろうが月々決まった金額の給与をもらうことができますが、アルバイトの場合はシフトに沿って、働いている時間に応じて月々の給与が決まります。
薬剤師の場合、アルバイトといえども高時給であるため、生活に苦労することはないでしょう。
ただし、時給で換算しただけで遜色ないとは一概には言えません。
正社員には厚生年金や社会保険などの付加価値があり、それらも併せて考えた時には、正社員の方が安定して高収入を得ることができます。
平成27年賃金構造基本統計調査によれば、薬剤師の平均年収は533万5千円とされています。これを月間勤務時間170時間として時給換算すると、2610円程度となります。
対してアルバイト薬剤師では、平均時給が2000~3000円です。自由なアルバイトとはいえ、収入を確保するために正社員の時給2610円以上となるように交渉していきましょう。
パートと正社員のキャリアと待遇の違いとは?
パート・アルバイトと正社員の間には、給与や待遇などで違いが生まれます。
薬剤師としてアルバイトをするにしても、その違いは避けては通れません。
そうはいっても、薬剤師業界ではアルバイトといえども、かなり優遇されているのも事実。
自分が望んだ時間でフレキシブルに働くのも夢ではありません。
理想と現実をすり合わせ、自分に合った働き方を検討してみてください。
待遇・保険の違い
勤務実態にもよりますが、一般的に短時間労働になるアルバイトでは国民健康保険と国民年金への加入になります。
正社員であれば、社会保険と厚生年金への加入になりますね。
厚生年金では、雇用主が支払金額の半分を負担してくれるため、国民年金よりも実質支払い金額・受取金額ともに有利になります。
次に健康保険についてですが、健康保険も社会保険であれば、その負担金の半分を会社が支払っています。
加入者以外の扶養家族も、追加の支払することなく保険加入することができますので、とても優遇されていますね。
対して国民健康保険では、扶養家族であろうとも一人分の保険料が請求され、所得に応じて支払金額は高くなってしまうのです。
ただし、アルバイトとはいえ、正社員の3/4以上の勤務時間・勤務日数となると、社会保険に加入することができます。
有給休暇の権利もアルバイトは有しているため、自由になる時間はアルバイトが圧倒的に有利ですね。
キャリアの違い
正社員であれば管理薬剤師やエリアマネージャーなど、現場での業務内容がどんどん責任の重いものになっていきます。
対してアルバイトの場合、どれだけの年数を働いていたとしても、役職を得られることは少ないでしょう。
責任を負わず、気楽に働いていきたいのであればアルバイトがピッタリですが、役職を受けて人員の管理などを行いたいのであれば難しいところです。
キャリアアップが難しいのですから、大幅な昇給などは期待できません。
アルバイト・パートを選択することで、キャリアアップは難しくはなりますが、逆に考えれば、大きな責任からはなれ、自由に働くということにつながります。
人員管理などの薬学的な知識が不要な業務に時間を割かれるよりも、よっぽど有意義とも考えられます。
ママ薬剤師が働き損をしないために!扶養内・扶養外のメリットとデメリット
パート・アルバイトで働いている薬剤師では、家族に収入がある場合には扶養に入った方がお得と考えていませんか?
確かに扶養に入ることで様々なメリットが生まれますが、注意しなければいけない点も存在しています。
ちなみに2018年から、扶養へ加入できる範囲が年収103万円から150万円に引き上げになる見込みとなりましたので、合わせて押さえておいてください。
今回は今施行されている税制をもとにお話していきます。
【扶養内】で働くメリット
配偶者の収入から、配偶者控除で税制優遇が受けられる
扶養に入ることで得られる最大のメリットは配偶者控除を受けられることです。
配偶者控除とは、扶養家族がいる場合にはその分税金を少なくしますよという制度で、現在では年間103万円未満の収入の配偶者をもつ人が受けることができます。
103万円から141万円未満では配偶者特別控除という制度に変更になり、扶養となっている配偶者の収入に応じて税金が優遇される措置を受けることができるものです。
ただし、配偶者特別控除には所得が1000万円までの人という上限が設定されています。
源泉徴収による所得税がかからない
これは厳密には扶養とは関係ありませんが、扶養に入るための条件である年収103万円までが給与所得控除と基礎控除によって控除される金額と等しく、結果として所得税がかからなくなります。
3、厚生年金制度・社会保険制度に加入することができる
配偶者の厚生年金・社会保険に加入することができるため、実質の負担金額も安く抑えることができるというのもメリットの一つです。
自分で支払う国民健康保険と国民年金では、負担金額が高くなってしまう傾向にあるため、その点でも扶養は有利に働きます。
社会保険の扶養は、配偶者控除の年収103万円が基準ではなく、年収130万円が基準になるので勘違いには気を付けましょう。
【扶養内】で働くデメリット
配偶者控除や厚生年金・社会保険の対象となるために収入をコントロールする必要がある
扶養としての恩恵をすべて受けるためには、自身の収入をコントロールしなければいけなくなりますが、それで満足のいく収入であるのならば、まったく問題はないと言えます。
できるだけ自分の時間を優先して確保するため、極短時間のアルバイトで、自分のお小遣いさえ稼げればいいという人には、扶養内での働き方が向いているでしょう。
家庭を助けるために少しでも多くの収入がほしい場合には、扶養の枠にこだわるよりもバリバリ働いた方が良いこともあります。
約150万円を超えて収入を得られるのなら、扶養に縛られる必要はありませんが、130万円~150万円未満での収入になるなら、減らすか増やすかの対応をする方がお得です。
【扶養外】で働くメリット
自分の必要な金額・働きたい時間で勤務できる
扶養外で働くメリットは、勤務時間の設定を気にしなくても良いという点です。
特に薬剤師のアルバイトでは時給も優遇されており、年収103万円も年収130万円も、すぐにオーバーしてしまう傾向にあります。
扶養でいることで税制や保険などの優遇は受けられますが、年収150万円を超えられるのなら、働きたい時間を削ってまで扶養にこだわる必要は特にないと言えるでしょう。
ただし、配偶者の税制優遇がなくなる点で、夫婦喧嘩にならないように注意してくださいね。
【扶養外】で働くデメリット
配偶者控除の対象とならず、所得税もかかってしまう
配偶者控除がなくなることで税金が余分にかかってしまい、さらにアルバイト代にも所得税がかかってきます。
扶養内よりも税金が多くなってしまう点が最大のデメリットです。
厚生年金・社会保険に加入する為には正社員の3/4以上勤務が必要
年収130万円を超えてしまうと、配偶者の加入している社会保険・厚生年金への加入ができなくなってしまいます。
配偶者の税制優遇はそれほど大きくはありませんが、将来の年金支払金額の目減りが起きてしまう点では総合的に判断する必要がありますし、国民健康保険では社会保険で支払っている額よりも高い金額になることが一般的です。
一般的に年収130万円~150万円が、最も税制的にも年金・保険的にもデメリットが大きいとされています。
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現在パート勤務をしているママ薬剤師のよくある悩みとは?
薬剤師がアルバイトで勤務する時には、ほとんどの場合で正社員の薬剤師と同じ業務をすることになります。
責任の所在などをきちんと管理しておかなければ、後になって問題が起きたなんてことになったら大変です。
さらに、アルバイトの薬剤師に対して、あまり好意的ではない会社も存在しています。
面接では良い話ばかりされたけれど、実際に働いてみたら全然状況が違ったなんてことも…。
離職率などは正社員のことだから、といって調べずにいると、考えてもいない激務を任されることもあります。
慢性的な薬剤師不足の企業では、気軽なアルバイトのはずが、勤務時間を長くされてしまったり、転職を引き留められてしまったり。
そういったことを避けるためにも、きちんとリサーチしてから選択するようにしてください。
忙しいママ薬剤師の求人選びとは?
育休が終わっても、子供はまだ1歳になったばかり。保育園に任せるにも限界があります。
親子の時間は子育て・情操教育において重要な役割をもつものですから、大切にしていきたいですよね。
家庭と仕事を両立するため、アルバイト・パートという選択肢を選ぶ人が増えているんです。特に薬剤師は、アルバイトでも高収入。
会社としても人員不足を解消することにつながるために、子育て中の薬剤師を採用するための手段を講じている企業も多いのです。
厚生労働省が認定している子育てサポート企業では、育児のための様々なサポートを受けることができます。
調剤薬局を経営する企業でも子育てサポート企業の認定を受けている企業は増加傾向にあります。
子育てサポート認定を受けている薬局・ドラッグストア
会社 | 所在地 | 認定回数・年度 |
---|---|---|
株式会社アインファーマシーズ | 北海道 | 1回:2015年 |
株式会社カワチ薬品 | 栃木 | 4回:2008・2011・2014・2016年 |
株式会社コスモ調剤薬局 | 埼玉 | 1回:2015年 |
株式会社サンドラッグ | 東京 | 1回:2011年 |
株式会社市民調剤薬局 | 新潟 | 2回:2013年、2017年(プラチナ認定) |
株式会社萬屋薬局 | 山形 | 1回:2017年 |
たんぽぽ薬局株式会社 | 岐阜 | 5回:2007・2009・2011・2013・2015年 |
株式会社スギ薬局 | 愛知 | 1回:2009年 |
株式会社ドラッグスギヤマ | 愛知 | 1回:2015年 |
株式会社レディ薬局 | 愛媛 | 1回:2015年 |
たとえば子育て相談窓口を用意していたり、病児保育の保育料を負担してくれたり、企業によっては会社内に保育施設を完備していたり、子育て中でも働きやすい環境が用意されているのです。
家庭・育児と仕事を両立するためには、まずは企業側が子育てに対してどのような取り組みを行っているのかを聞き出す必要があります。
その取り組みの今までの実績も大切です。
企業を選ぶときには、用意されている制度とその実績を必ず確認しましょう。制度自体があっても実績がない場合には、形だけの危険性もありますからね!
短時間勤務で定時通りに退社できるかは要確認
アルバイト・パートですから、当然書類上は短時間勤務になりますが、実質はどのような状態かもきちんと把握しておきましょう。
残業代は出しているからと、契約時間を大幅に過ぎてしまうような会社は当然NGです。
調剤薬局やドラッグストア、病院などが選択肢に上がっていると思いますが、契約と実際の業務さえきちんと確認しておけば、あとは働きたい職種で選ぶだけです。
大切なのは契約の確認と、その順守が行われている企業を選ぶことに尽きます。
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条件の良いパート求人を多く扱う転職サイトとは?
さて、ここまでアルバイト・パートのことについて確認してきましたが、自分の時間を大切にする場合には利点も多くある働き方です。
せっかく働くのなら、より良い条件で働きたいものですよね。
自分でアルバイト先を探すのも良いですが、価格の交渉などは非常に難しく、相手の心証を考えて、うまく切り出せないというのも実情です。
そんな時には、転職サイトを活用してみましょう。会社と働く人をマッチングさせるプロが、もっとも適した条件で勤務先を探してきてくれます。
自分の足で探し、自分で交渉していては、時間がどれだけあっても足りないですからね。
転職サイトを活用するのなら、業界でも実績のある大手の企業を活用しましょう。
言い方が少し悪いですが、大手の転職支援企業では、いろんな企業にコネを持っていますので、良い情報が多く回ってきます。
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ただし、条件の良い求人(非公開求人)は応募者が殺到するため、募集してから数日以内に締切してしまうケースも少なくありません。
たとえ今すぐに転職するつもりがなくても、普段から転職サイトはマメにチェックし情報収集は欠かさず、条件の良い求人が出たらすぐに対応できるようにしておく事が転職を成功させるコツです。
名前や連絡先などの必要事項を記入したら登録完了です。登録後は、担当コンサルタントから電話で連絡がきますのでご自身の希望条件や職場の悩み、情報収集したい事を伝えてみましょう。心強いサポートをしてくれますよ。