近年、漢方薬の需要が高まり、ドラッグストアでも多くの漢方薬が発売されるようになりました。
漢方薬は副作用がないというデマも払しょくされ、本当の姿が認知されている現状、漢方薬を用いた東洋医学を専門とする、漢方薬局の存在がにわかに注目されています。
この記事では、漢方薬局で働く漢方薬剤師になるための方法や必要なスキル、年収などを解説します。
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漢方薬局の求人が薬剤師に人気の理由
漢方薬局を利用するお客様は、自分や家族の不調に悩まされており、その解決を願って来局しています。
一般の調剤薬局では薬剤師の指導を拒否するような患者も少なからず存在しているのに対し、漢方薬局ではみんな熱心に薬剤師の言葉を聞いて帰ります。
自分の調剤した漢方薬が著効を示した時、お客様からの感謝の言葉は、何物にも代えがたい報酬となるのです。
そもそも漢方薬が一般に認知されたのは、過去に何度か起きた漢方薬ブームによるところが大きいでしょう。
その当時では、副作用がなく効果が良いとされ、通常の医薬品以外にも入浴剤やせっけんなど、おおよそ漢方薬に関係のない分野まで恩恵にあずかろうと画策していました。
現在では一過性のブームは落ち着いたものの、西洋医学では対応できない病気に対しても、体質改善を通して回復を促してくれると、正確な情報も合わさり広く認知されています。
過去の漢方薬での治療は経験則に基づいた使用が一般的でしたが、現在では科学的な効果やレジデンスが証明されており、西洋薬を用いた治療では発生する副作用が漢方薬では発生しないという実証も得られているものもあります。
通常の病院でも使用される機会が増え、漢方薬は未知の怪しい薬から、確かな効果を持った治療法の一つとして立場を確立したのです。
このような背景があり、薬剤師がスキルアップする一つの選択肢として漢方薬剤師を選択すること人が増えてきたのです。
漢方薬剤師になるためには?
漢方薬剤師と言えども、特別な資格が必要なわけではありません。認定看護師のような基準は特にないのです。
漢方を取り扱う薬局で、患者の悩みを聞いてオリジナルの漢方薬を調合し、投薬した経験があれば、漢方薬剤師と名乗って良いのではないでしょうか?
まずは、漢方薬の基礎を学び漢方薬局で働くことが漢方薬剤師になるための道筋です。
漢方薬局大手の薬日本堂では、漢方の認定スクールも開催していますが、知名度のある認定制度ではないので取得する必要はないでしょう。
仕事をしながら学ぶ方が何倍も効率よく漢方の知識もスキルも磨くことができます。
ただし、認定資格はあくまでも第三者機関が認定する「資格」になるので、取得しなければいけないわけではありません。
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漢方薬・生薬認定薬剤師資格があれば1つの評価基準としてアピールできる
漢方薬・生薬認定薬剤師資格を持っていれば、漢方薬局においての評価基準としてアピールすることができます。
漢方薬・生薬認定薬剤師資格とは、漢方薬・生薬に関する専門的な知識を持っていて、能力や適性を備えた薬剤師であることを認定する制度です。
漢方薬・生薬認定薬剤師となる為には、定められた研修を受け、試問に合格しなければいけません。
資格習得後も3年で更新をするためには、定められた回数の漢方薬・生薬に関する研修に参加する必要があり、この資格を持っていることは漢方薬・生薬の分野における専門家である証明となるのです。
この資格を持っていることにより年収アップができるということはあまりありませんが、そもそもの求人が少なく人気もあって倍率が高くなる漢方薬局への就職には、強い味方として働いてくれることでしょう。
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漢方相談は薬剤師として十分な知識と力量が必要
漢方薬局に来るお客様は、長く病気に悩んでいる方が多く、その悩みも非常に複雑になっています。
通常の病院で治療を行っても改善がなく、悩んだ末に漢方薬局に訪れているという方が一定数います。
今までの西洋医学をもとにした治療に限界を感じ、合成された西洋薬ではなく、自然から生まれたものを好む自然派志向のお客様に満足していただくには、深い知識が必要になります。
漢方薬局を訪れるお客様が抱える悩みは千差万別、まずはさまざまな疾患に対する知識が必須となります。
西洋医学ではどのような治療を行うのか、そのお客様に対して行われた治療は適切であったのかの判断から、東洋医学で治療を行う際に最も適した漢方薬は何なのか、お客様の症状を判断しなければいけません。
そのため、ただ処方箋に書かれた薬を調剤することに比べ、必要な情報量・知識量が段違いとなるのです。
漢方薬は個人に合わせて作る場合は保険適応外
漢方薬局において漢方薬を個人の症状に合わせて作った場合、当然ですが保険適応外となってしまいます。
漢方薬局でも保険適応となる漢方薬を調剤することはできますが、そのためには漢方薬に精通した医師の処方箋が必要になります。
医師の中にも漢方薬を学び、高い知識を持っている方はいらっしゃいますが、その数は限られているのが現状です。
一般の調剤薬局では医療用としてパッケージングされた漢方薬を使用していますが、これは安価ではあるものの、その質には疑問が残るものです。
漢方薬局では生薬から厳選したものを使用しているため、同じ漢方薬でも効果に雲泥の差が生じてしまう事態もあることが知られています。
ある漢方薬局の薬剤師が言うには、市販されている医療用漢方薬は二倍の量を飲んで、やっと効くかどうだと。
漢方薬局で自分の状態を見てもらい、保険適応外とはなってしまいますが症状に合った漢方薬を使用する方が結果として安くなってしまうかもしれませんね。
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漢方薬局を選ぶ基準は?年収や待遇は低いって本当?
漢方を扱う薬局は主に3種類に分けることができます。
また、年収や待遇もそれぞれ異なるためどの薬局が自分自身に適しているのかを見極めましょう。
1、医療用漢方を取り扱う調剤薬局
保険適応になる医療用漢方のみを取り扱う一般的な調剤薬局です。
最近では、患者のニーズがあることから普通の調剤薬局でも多くの医療用漢方を取り扱うことが増えてきました。
なお、ここでは医師の処方箋にそって調剤をするためカウンセリングや相談業務は行いません。
一般的な調剤薬局なので年収や待遇も平均値ですが、医療用漢方といえばすでにパッケージングされたものが大半なので、本気で漢方を学びたい薬剤師には物足りなさを感じるかもしれません。
2、医療用漢方と一般漢方を取り扱う漢方薬局
通常の調剤業務と薬剤師による漢方相談も行っている薬局です。
店舗の看板には「処方箋受付・漢方相談」と書かれているのですぐに見分けがつくと思います。
ただし、年収や待遇は平均値と比べて年収50〜100万低くなる可能性があります。
漢方薬局の多くが収益の面から処方箋の受付も行っていますが、漢方相談自体はまだまだ成長中の分野であり、やりがいを求める薬剤師に人気の職場のため年収が上がりにくい傾向にあるのです。
3、一般漢方のみを扱う漢方薬局
一般漢方のみを扱っているため処方箋の受付は行っていません。扱う漢方の種類も何百種類もあり、3種類の中で最も漢方に特化しています。
こちらも年収は低い傾向にあります。漢方薬局に特化してしまうと収益面が一般的な調剤薬局と比べて厳しいため、必然的に年収を下げざるを得ないのです。
また、どの漢方薬局も小規模企業のため福利厚生や賞与を期待することはできません。
医療用漢方:医師が処方、保険適応
一般漢方:薬剤師がカウンセリングも元にブレンド、保険適応外
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漢方薬局で働いている薬剤師インタビュー
保険漢方薬局勤務の詩織さん
私自身アトピー性皮膚炎で小さい時からコンプレックスで悩んでいて、漢方を処方してもらっていたので馴染みがあったのも理由の1つかもしれません。
今では患者の健康管理や予防相談も含めて対応しているためとても仕事にやりがいを感じています。
大手漢方薬局勤務の美恵さん
漢方に関する資格を持っているわけではないのですが、漢方の勉強をし続けていたため転職3ヶ月目で漢方相談を担当するようになりました。
患者の悩みに適切に回答することができないこともあり失敗続きですが、漢方や健康食品、養生のアドバイスなど患者と密接に関わることができ、とてもやりがいも感じていますし薬剤師としてスキルが上がっている感覚があるので嬉しいです。
私が勤務している漢方薬局は比較的患者数も多いのですが、友人から聞いた話だと漢方薬局によっては、漢方相談を管理薬剤師や中医師が全て担当してしまい中々患者と関われない店舗もあるようです。
漢方薬局の求人は応募者が殺到しやすいのですが、店舗によっては漢方の相談が少なく美容に力を入れていたり、漢方相談は決まった薬剤師しか対応できなかったりと、自分の求めていることとズレていることがあります。
職場の内部情報や組織形態をしっかりと把握しておく必要があるでしょう。
まとめ:漢方薬局での業務には大きなやりがいがある!でも、日々の勉強を欠かすことはできない
漢方薬局を利用するお客様は、西洋医学での治療による何らかの問題を認識して、東洋医学である漢方薬局に来店している場合が多いものです。
ただ東洋医学の考え方、漢方薬の知識を持っているのみでは、西洋医学を用いた治療に対する相談に対応できなくなってしまいます。
お客様の悩みを包括的にカバーしていくためには、どちらかに偏った知識を持つのではなく、西洋医学と東洋医学、両方の知識を持ち合わせている必要があります。
現代医学の主流はまだまだ西洋医学。
どれだけ東洋医学が素晴らしい知識と経験を蓄積させていたとしても、病気になれば最初に赴くのは西洋医学を学んだ医師が治療を行う病院です。
漢方薬局への就職を考えるにしても、通常の西洋医学を用いた治療を行っている調剤薬局での経験は、重要となってくでしょう。
漢方薬局の求人を多く扱う転職サイトとは?
漢方薬局は店舗数自体が少ないのですから、求人は当然少なくなってしまいます。
ごく少数発生した求人も、多くは非公開求人として人材紹介会社に分配されてしまいます。
個人の力で満足のいく求人を見つけることは困難を極めるでしょう。
そこで活用していただきたいのが転職サイトです。
漢方薬局からの非公開求人を見つける為にも、転職サイトへの登録を行っておくことは必須事項といえるでしょう。
転職サイトを選ぶ際に注意していただきたいのが、転職サイトを運営している人材紹介会社の規模です。
小さな人材紹介会社が運営している転職サイトでは求人数が少なく、じっくり求人を選ぶ余裕もなく転職を急かされてしまいます。
薬剤師の転職には、じっくりと腰を据えて対応してくれる転職エージェントが所属する大手転職サイトを活用しましょう。
有名どころの転職サイトですと、マイナビ薬剤師・リクナビ薬剤師・薬キャリエージェントがありますが、中でもマイナビ薬剤師は扱う漢方薬局の数が多く、職場の雰囲気や実際に働いている薬剤師の評判など、内部情報も情報共有してくれるため、失敗のない転職をすることができます。
ただし、漢方薬局の求人は求人数が少ないにもかかわらず、応募者が殺到するため、募集してから数日以内に締切してしまうケースも少なくありません。
たとえ今すぐに転職するつもりがなくても、普段から転職サイトはマメにチェックし、希望通りの求人が出たらすぐに対応できるようにしておく事が転職を成功させるコツです。
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