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薬剤師の職務経歴書「自己PR」採用担当者の心をつかむ書き方と例文

薬剤師の自己PR

自己PRは職務経歴書における最も重要な項目です。適切に書けたのならとても高いアピール効果を発揮しますが、自由度が高いために何を書いたら良いのか、多くの人が悩んでしまう項目でもあります。

そこで今回は、採用担当者の心を掴むための書き方のポイントを、例文を交えて解説します。

あや

職務経歴書って、すごく難しいですね。何を書けばいいのかわからないです。

きよみ

特に自己PRってかなり大変よね。普段の生活で自己PRするような場面てないじゃない?そんなに自慢話してたら嫌われちゃうし。

モンブラン

特に日本人は自己PRが苦手な傾向にありますから、難しく感じるのは仕方がないと思いますよ。記載に失敗すると不採用の原因になってしまうこともありますから、注意しましょうね。

あや

ええ!?ここで不採用が決まるんですか!?

モンブラン

逆に言えば、ここをしっかりと書ければ他の応募者と差をつける、強いアピールになるということです。今回は、採用担当者の心をつかむ自己PRを解説しましょう。
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自己PRを書くための事前準備

履歴書の事前準備

自己PRは大切な項目ですので、何の準備もなくすぐに書けるような簡単なものではありません。

まずは効果的な自己PRを書くための事前準備を行いましょう。「事前準備と言われても…」と悩んだ方のために、具体的に何をすればいいのかを下記に記載していますので、参考にしてください。

簡単に言えば、自身の経験実績スキルを洗い出して把握し、まとめる作業となります。

薬剤師としての経験や実績の例

  • 学術大会の経験や実績
  • 新規出店の立ち上げ経験
  • 地域イベントの企画・開催の経験
  • 薬局長、管理薬剤師の経験
  • 経験の浅い薬剤師への教育経験
  • かかりつけ患者〇〇人の同意
  • 個別指導の対応経験

薬剤師としてのスキルの例

  • 在宅訪問の服薬指導ができ、在宅調剤に関わる手続きや関係書類の用意ができる
  • スタッフの人員配置・マネジメントが適切にできる
  • 漢方薬の服薬指導ができる(生薬・漢方薬の特徴を把握し、証の判断までできる)
  • 外国人患者への対応・英語ができる

自分では大した経験だと思っていないことが、第三者から見ると実は素晴らしい経験であることはよくあります。

自分では当たり前にできることが、他の人には真似のできないスキルという例も多いのです。

どんな些細なことでも良いので、まずは自分の経験・スキルをすべて書き出していくようにしましょう。

決して、これは簡単なことだから書き出さなくても良いや、などと自己判断はしないようにしてください。

「伝わる」自己PRを書くための3つのポイント

ポイント

自己PRの役割は、自身の強みと経験を採用担当者に伝えることにあります。

だからといって、自己PR欄に強みと経験をただ羅列するだけでは相手の心には響きません。

自身の強みと経験によって「自分を採用したらどれだけ会社に利点があるのか」まで発展させて書き込んでいきましょう。

今までの経験と自分の能力を簡潔に記載し、就職出来たのならそれをどのように発揮できるのかを伝えることが重要なポイントなのです。

自己PRを書くための3つのポイント

  • 今までの経験・スキル・強みのなかで、一番アピールしたいものをピックアップする
  • 自分の魅力に合わせて、採用されたらそれをどう発揮し、どう会社に貢献できるのかを伝える
  • 文章は短め・簡潔にまとめて、だらだらと長くしない

1、今までの経験・スキル・強みのなかで、一番アピールしたいものをピックアップする

自己PRは限られたスペースに記載するものであり、採用担当者もじっくりとすべて読んでくれないこともあります。

ですので、自分の経験やスキルのすべてを書いている余裕はありません。事前準備でピックアップしたもののなかで、自分が最も伝えたいことをピックアップしておきましょう。

薬剤師として得た経験やスキルについて、自分自身が最も素晴らしいと感じるもののほか、会社への貢献をアピールしやすいものを選ぶことも良い選択だと言えます。

2、自分の魅力に合わせて、採用されたらそれをどう発揮し、どう会社に貢献できるのかを伝える

自分の魅力を記載する自己PRですが、自分を美化しすぎて自己中心的な文章になってしまっては、不快な印象を与えてしまうことがあります。

自分が持っている強みを書く場合には、それをどのように会社で発揮していくのか、どう貢献できるのかを合わせて記載することで、自社にとって必要な存在と認識してもらうことができます。

3、文章は短め・簡潔にまとめて、だらだらと長くしない

短くまとめられた文章はテンポよく読み進めることができるので、すぐに読み終えることができます。

書類選考では多数の応募者の中から選別していくことになるので、採用担当者が自分の職務経歴書に目を通す時間は限られています。

そんな状況のなかでダラダラと長い文章を見せられては、すべてを読み終わらずに飛ばされてしまうかもしれません。

要点を押さえて伝えたいことを簡潔に記載し、すべて目を通して貰えるような文章を目指しましょう。

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採用担当者の心をつかむ自己PRの例文3つを紹介

ここで実際に採用担当者の心をつかむ自己PRの書き方を、例文を使って解説していきます。

前述している3つのポイントを意識して、自分の魅力を伝えながらも、それを活用して会社にどうやって貢献するのかを記載していくように心がけましょう。

例文1:自分の強みを伝える

私の強みは高い感受性とバランス感覚です。人の気持ちを読み取ることに長け、バランス感覚によって心地よい距離感を作り出すことができます。
 
人間関係を円滑に進めることを得意にしており、スタッフの間はもちろんのこと、患者様との関係も良好に保つことができるので、よくかかりつけ薬剤師のご指名をいただいていました。
 
前職の上司からは、私がいることで現場の空気が明るくなると評価していただいています。
 
こちらの職場でも、スタッフの皆さまや患者様との良好な関係を築き、患者様にはかかりつけ薬剤師に選んでいただけるように尽力したいと考えています。


自己PRのポイント1

私の強みは○○です。という結論から文章を始め、その後に実際にその強みが発揮されている例を具体的に述べていきましょう。だらだらと結論を先延ばしにしては、結局何をアピールしたいのかが伝わらない可能性が高くなってしまいますので、簡潔さも重要なポイントなのです。

自己PRのポイント2

自分の持っている強みがどのように相手にとっての利益につながるかを、具体的にイメージできるように文章を締めていきます。

例文2:仕事の経験を伝える

前職では調剤薬局の管理薬剤師を務めていました。薬剤師としての業務とともに、Excelを使用したシフト管理や業務の分担管理、適正な在庫管理も担っていました。
 
それによって店舗を円滑に営業させる技術を習得し、本社からもマネジメントスキルを評価され、PowerPointを用いて資料を作成し、社内講習会で講師の役割もさせていただきました。
 
御社においても管理者として培ったマネジメントスキルや管理スキルを駆使し、円滑な店舗運営に貢献できればと考えています。


自己PRのポイント1

こちらの文章も結論から記述を始めています。仕事上の経験として具体例を述べ、PCスキルなどのすぐに社内において貢献できるスキルを、実際のソフト名なども交えて表現しましょう。

自己PRのポイント2

薬剤師業界で求められることが多い管理者としてのスキルをPRすることで、相手にとっての利益を具体的にイメージできるように文章を締めていきます。

例文3:その他の利点を伝える

私は幼少時から柔道を習っており、忍耐力と体力、精神力には自信があります。
 
どんな理不尽な要求にも笑顔で対応することができ、前職では月に数回発生する患者様からのお問い合わせは、すべて私が専任して対応させていただきました。
 
調剤された医薬品が間違っているという訴えであっても、詳しく聞いてみると患者様の勘違いであった例も多く、逆に気持ちの良い対応を褒めていただいたことが何度もあります。
 
御社においても持ち前の忍耐力と精神力を発揮し、どんな仕事でも前向きに努めたいと考えております。


自己PRのポイント1

本来は薬剤師という職種に関係のない要素であっても、業務へのプラス要素として取り込んで具体例を挙げることができれば、自己PRとして記載することができます。実際の業務に照らし合わせて状況を記載し、具体的にイメージできるように表現しましょう。

自己PRのポイント2

具体的な成果を記載することで、利点をイメージできるようにして文章を締めていきます。

あや

なるほど!自分の強みをアピールするだけじゃなくて、それを使って会社にどう貢献するかを書けばいいんですね。

モンブラン

筆が乗ってくると必要なこと以上にダラダラと書いてしまう場合もあるので、気を付けてくださいね。無駄に長い文章は読んですらもらえませんよ。

きよみ

たしかに、何人もいる応募者のなかでアピールするには、ただアピールするんじゃなくて、相手の気持ちになって簡潔に伝えるのって大切よね。

モンブラン

書き方が分かったところで、自己PR記載のための注意点も併せてチェックしていきましょう。

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これだけは気をつけよう!自己PR4つの注意点

自己PRは自由に書ける項目である為、就職に向けて強くアピールできるメリットがある反面、失礼な文章を記載してしまって即不採用となる危険性が共存しています。

そうならないようにする為、自己PR記載の注意点を確認しておきましょう。

自己PR4つの注意点

  • 過剰な自信にあふれた文章や、根拠のない文章にならないようにする
  • 記載内容が長くなりすぎないようにする
  • すべて画一的にするのではなく、応募する企業に合わせて調整を加える
  • 自己PRと志望動機は混同しないように注意

自己PRでは上記の4つの注意点をしっかりと気を付けておきましょう。

自分の魅力を伝えると言うのは日本人が苦手にしている分野であるため、過剰なアピールをしてしまったりアピールが足りなかったり、バランスが取れた文章を記載していないことが多々あります。

自分の魅力に関することなので難しいかもしれませんが、客観的な視点で記載内容をチェックしていきましょう。

1、過剰な自信にあふれた文章や、根拠のない文章にならないようにする

いくら自己PRだといっても、自信過剰すぎる表現は相手に悪い印象を与えてしまいます。

また、根拠がなく具体性がない話は、どれだけ素晴らしい内容にしていても相手には響きません。

自己PRになっていない卑屈な文章を書くのはいけませんが、過剰すぎる自信も問題となります。

きちんとした根拠があって具体的な話を、身の丈に合った文章で記載しましょう。

2、記載内容が長くなりすぎないようにする

効果的な自己PRを書くポイントは「短く簡潔に」。採用担当者は何人もの求人申し込みを書類選考しなければいけません。一人の応募書類に長々と時間をかけて読み込む暇はないのです。

相手の気持ちになって考えればわかることですが、ダラダラとした文章はそれだけで嫌になってしまいます。

短く簡潔に要所を伝えてくれる自己PRは、それだけで面接で会ってみたいと思わせる効果があるのです。

職歴や資格の記載欄を見ればわかることを、だらだらと書かないようにしていきましょう。

3、すべて画一的にするのではなく、応募する企業に合わせて調整を加える

採用担当者は人事のプロ。自己PR文のテンプレートは熟知しています。

インターネットで拾ってきたような文章、マニュアル通りにどこの企業でも通用する文章では、すぐに見抜かれてしまいます。

その企業の実情に合わせて、自分の言葉で文章を作ることは大切なポイントです。

テンプレートを参考にすることは問題ありませんが、丸写しは絶対に止めましょう。

4、自己PRと志望動機は混同しないように注意

履歴書・職務経歴書を記載する時に多くの人が陥ってしまうミスが、自己PRと志望動機を混同して記載してしまうミスをすることです。

実際にこの二つは似たような内容を記載するものであるため、意識して書き分けなければいけません。

志望動機はその会社で働きたい理由を記載するものであり、自己PRは自分が会社にどんな貢献ができるのかを記載するものとなります。

つまり、志望動機に記載するものは会社に感じている魅力についてであり、自己PRに記載することは自分自身の魅力となるわけです。しっかりと意識して書き分けていきましょう。

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年齢別ごとに参考にしたいアピールポイント

自己PRは世代によって書き方を変えていく必要があります。

世間的には若手と言われる20代のうちから経験をアピールしても効果的とは言えませんし、40代となってから勤勉さをアピールしても頑固な印象を与えてしまう危険性もあります。

自分の世代に合わせて効果的な内容を記載するのも、重要なポイントなのです。

20代なら勤勉さをアピール

20代のうちには、まずはやる気と勤勉さをアピールしていきましょう。これからの成長を予感させることができれば、経験があまりなくても良い印象を与えることができます。

管理薬剤師の経験などがあればアピールしても良いですが、世間的には20代はまだ若手になりますので、決して自信過剰にならないように気を付けましょう。

勤勉さをアピールする自己PR例文

私の強みはどんな業務でも積極的に対応することができる「勤勉さ」です。
 
分からないことがあっても自分なりに学び、先輩や上司のアドバイスを仰ぎながら作業を進めることができる点が、私の強みだと考えています。
 
前任者の都合により、若輩ながら管理薬剤師の業務に携わる機会が前職でありましたが、そのときにも日々学びながら、先輩や上司のアドバイスを受けて業務を遂行することができました。
 
御社においてもこの勤勉さを発揮し、どんな業務にも積極的に対応していきたいと考えています。

30代なら経験をアピール

30代となれば、薬剤師として様々な経験を積んでスキルを修得し、即戦力としてバリバリ働くことができる年代です。

経験をアピールして、採用されればすぐに会社に貢献できることをアピールしていきましょう。

経験をアピールする自己PR例文

私は管理薬剤師として店舗管理を行っていました。前職の職場は処方箋枚数が多く、日々の業務は非常に忙しいものでしたが、少ない人数で円滑に業務を行うマネジメントを行うことで対応をしていました。
 
特に、時間帯における人員配置の転換は、現在は全店で採用されるマニュアルに記載されるようになっています。
 
御社におきましては、管理薬剤師として培った状況判断能力を発揮して、円滑な業務の遂行に貢献したいと考えています。

40代なら順応性をアピール

40代の薬剤師では、今までの経験が大量に蓄積していることがメリットになる反面、自分の業務内容にプライドを持っていることからかたくなな態度となってしまうことが多くあります。

新しい業務にも柔軟に対応し、順応性を持って業務に対応できることをアピールしていきましょう。

順応性をアピールする自己PR例文

私の強みは高い順応性です。前職では様々な店舗に異動して業務を行う機会が多く、各店において業務の手順が異なっている点で苦労することがありました。
 
その時には、各店舗のスタッフと情報交換を行い、業務を円滑に行うために再度教育を受けるつもりで業務に当たっていました。
 
もともとの経験と新たな業務への学びを合わせ、柔軟に対応することができるのが、私の最大の強みです。
 
御社においても新たな業務にしっかりと順応し、自分の経験を還元していきたいと考えています。

きよみ

これで考えると、私は経験のアピールだけじゃなくて、仕事に柔軟に対応できることを伝えないとダメなのね。

モンブラン

40代になるとプライドが高くなって、人の話を聞かない薬剤師が多くなってしまうんです。私は順応性があって柔軟に対応できますよというのは、それだけで強いアピールになります。間違っても経験をごり押しするのは止めましょう。頑固だと思われたら最悪ですからね。

あや

私の場合は勤勉さとやる気なんですけど、だれでも書けそうなことで心配です。

モンブラン

たしかに平凡な内容になりかねないので、体験談や具体例で面白さを作っていく必要がありますが、やる気・勤勉について書くのは失敗しにくいのが利点ですよ。

まとめ:自己PRは書類選考の重要ポイント!要点を押さえて面接までたどり着け!

自己PRは自由度が高いために、何を記載していけばいいのか悩みやすい項目です。

しっかりと書けたのなら強いアピールポイントとなりますが、気を付けなければ不採用の原因にもなりかねない項目です。

今回紹介したポイントと注意点を踏まえて、採用担当者の心をつかむ自己PRを記載していきましょう。

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